株式会社佐久間牧場様
2011年3月に発生した東日本大震災で起きた、福島第一原発事故の避難指示区域解除後、酪農を段階的に再開し、地域貢献、震災復興に尽力されている株式会社佐久間牧場様。
乳質環境改善コンクールでは、3年連続最優秀を達成されていらっしゃいます。給餌管理に詳しい佐久間専務にバイパスメチオニンについて伺いました。
- 所在地:福島県双葉郡葛尾村
- 牧場名:株式会社佐久間牧場様
- 搾乳システム:VMS™V300 4台
- 搾乳頭数:300頭
※数字は、2023年9月現在
※写真は左から佐久間哲次専務、弊社モバイルセールス部スタッフ丸山
Q.バイパスメチオニンを選んだ経緯を教えてください。
元々牧草等の粗飼料の8割は自身の土地で育てていましたが、震災の影響で輸入牧草に切り替えたため、飼料設計を再度見直す必要がありました。これまで牧草をサイレージ発酵させていたのですが、輸入牧草の成分不足により、牛の繁殖や乳量に影響が出てきました。
以前までは、魚粉で補っていたのですが、入手が難しくなってしまったため代替品(乳酸菌やビタミン類)を給与することで対応していました。必要な栄養素を補填するために、さまざまな商品を検討しましたが、バイパスメチオニンが多く含まれている製品を使用したい、と思い選びました。
Q.実際にバイパスメチオニンを使用した後の実感はどうでしょうか。
乳量・乳質の改善もそうですが、受胎率の向上をすぐに実感しました。姓判別を自社で行っているのですが、強い発情兆候、子宮や黄体の良好な状態の変化をみることができました。長い目でみると費用対効果の高い商品だなと実感しています。
確実に牛たちに摂取してもらうために、嗜好性の高い配合飼料と混ぜて与えています。パーラーの場合は搾乳が終わった後の1日3回ですが、VMSでの搾乳の場合は、自動給与のため、配合飼料が出た際にトッピング(どのように?)しています。
Q.どのような方に、おすすめしますか?
バイパスメチオニンは必須アミノ酸の一つのため、他の栄養効果、タンパク質の再合成を助けるものではないかと個人的に考えています。給餌設計は酪農経営とって大きな要素なので、必要な栄養素が行き渡らないと乳成分と繁殖に少なからず影響が出てくると思います。
緻密な飼料設計を行っている方、直面する課題に対し今後どうすべきかなど疑問と解決策を考えている方ならば、おそらく期待以上の効果がみられるのではないでしょうか。
Q.今後の展望をお聞かせください
第一に、特定の疾病に悩むことのない牧場を今後も継続していくこと、また地元雇用の創出を目的として、VMS™V300を4台導入・稼働を開始したので、今後600~700頭への増頭を考えています。
さらにコンポストバーンの活用など循環型酪農を実現していきたいですね。
※デラバルは、この結果が典型的なものであると主張するものではなく、この情報はサービスの保証を意味するものではありません。実際の性能や改善は、搾乳方法、牛の種類、牧場や牛群のメンテナンス方法など、さまざまな要因によって異なります。